これから同棲のためのお部屋探しを検討されているカップルの方も多いと思います。
しかしお部屋探し・賃貸契約には入居審査がつきものです。
そして入居審査に対して疑問や不安を抱いているカップルの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は賃貸不動産会社に勤める筆者が、
- 同棲の賃貸審査は厳しい?
- 同棲の賃貸審査で落ちてしまうケース
- 同棲の賃貸審査に通るには
- 同棲の賃貸審査でよくいただく質問
- 同棲の賃貸審査に必要なもの
- 同棲の賃貸審査に掛かる日数
同棲の賃貸審査について知っておきたい6つのポイントを詳しく解説していきます。
この記事をお読みいただくことで同棲の賃貸審査についてしっかり理解することができますよ。
同棲の賃貸審査は厳しい?
インターネット上では、
「同棲の賃貸審査は厳しい」
という意見も多いです。
確かに、
「同棲を解消してしまった時に退去される可能性が高い」
という理由で同棲による入居をお断りするオーナーや不動産会社も存在すると思います。
しかしその数は近年かなり少なくなっているのではと筆者は感じています。
賃貸物件は需要過多から供給過多へ
そもそも昔の賃貸事情と近年の賃貸事情は大きく変化しています。
昔は需要に対して供給がそこまで多くはなかったため、貸主側(オーナー側)が強気になれる時代でした。
オーナーに対してのお礼金となる「礼金」も賃料の1か月分、2か月分は当たり前でしたし、賃料の交渉や初期費用の交渉もかなり難しかったです。
しかし近年は賃貸アパート・マンションが次々に建ち、重要に対して供給が多くなっています。
そのため貸主側で入居者の奪い合いとなり、「敷金・礼金なし」のダブル0物件も多くみられるようになっています。
さらに、
- 仲介手数料無料
- フリーレント1か月
などの初期費用割引を行うオーナーや不動産会社も多いですね。
このように、今後もますます貸主側の入居者の奪い合いは激しくなっていくのではと思います。
同棲の賃貸審査は厳しくない
また、近年は同棲に対する考え方も昔に比べて大きく変化し、
「結婚前に同棲をする」
という考え方は一般的に広く受け入れられているのではないかと思います。
実際に筆者も賃貸営業マンとして、これまでに多くの同棲カップルのお部屋探しをお手伝いさせていただきました。
この貸主側が厳しい時代に、多くの同棲カップルの入居をお断りするのは大きな損失となってしまうでしょう。
このような供給過多や同棲に対する考え方の変化により、同棲による入居をお断りするオーナーや不動産会社はかなり少なくなっているはずです。
実際に筆者のお客様で同棲によって入居をお断りされたケースはここ数年記憶にありません。
よって同棲の賃貸審査だからといって、特別審査が厳しくなるようなことはほとんどないと言って良いでしょう。
同棲の賃貸審査で落ちてしまうケース
ここでは同棲の賃貸審査に落ちてしまうケースをまとめていきます。
- 同棲不可の不動産会社やオーナー物件
- 収入に対して適した家賃ではない
- 個人信用情報にキズがある
- 家賃滞納歴やトラブル歴がある
- 言葉づかいや態度、身なりが悪い
一つ目の項目は同棲の賃貸審査ならではの内容となりますが、残り4つは一般的な賃貸審査と同じ内容になります。
それぞれ解説していきます。
同棲不可の不動産会社やオーナー物件
先程お伝え致しましたように、近年では同棲不可とする不動産会社やオーナーは少なくなっています。
しかし、まだ同棲不可とする不動産会社やオーナーの物件も存在します。
このような物件では同棲による入居はお断りされてしまいます。
収入に対して適した家賃ではない
収入に対して適した家賃ではない物件を選択してしまうと賃貸審査に落ちてしまうこともあります。
家賃は高くても月収の1/3以内の物件を選択すると収入面において賃貸審査に落ちてしまうことはないでしょう。
また、同棲の場合でも2人の収入を合算して審査を行うことは原則できません。
どちらか契約者となる方の収入だけを元に賃貸審査を行うことが一般的となります。
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個人信用情報にキズがある方
近年は家賃保証会社を利用する賃貸審査が一般的です。
家賃保証会社にはクレジットカードなどの信販会社が運営する信販系の保証会社があります。
信販系の保証会社の場合、
- クレジットカードの滞納歴
- 携帯代の滞納歴
- 自己破産歴
など…契約者の方が個人信用情報にキズがある場合だと審査に落ちてしまう可能性が高いです。
個人信用情報にキズがある方の場合は、信販系の保証会社を利用しない物件に切り替えるか、契約者名義を変更するしかありません。
また、クレジットカードの滞納歴がある方や個人信用情報を元に審査を行う信販系の保証会社については下記の記事にて詳しく解説をしています。
よろしければ参考にご覧ください。
<関連記事>
【入居審査落ち確定!?】クレジットカードの滞納と賃貸審査の関係
家賃滞納歴やトラブル歴がある方
これから入居予定の不動産会社で過去に家賃滞納歴がある方や、騒音トラブル・ゴミ出しなどのトラブル歴がある方も入居審査に落ちてしまう可能性があります。
言葉づかいや態度、身なりが悪い
不動産会社に対しての言葉づかいや態度、身なりが悪い人は「入居後にトラブルを起こす人物」と判断されて入居審査に落ちてしまう可能性があります。
不動産会社に来店する時には言葉づかいや態度、身なりにはできる限り気を付けましょう。
同棲の賃貸審査に通るには
同棲の賃貸審査に通るには上記の「落ちるケース」に該当しないことが重要です。
具体的には、
- 同棲で入居可能な物件
- 適正な家賃を選択
- 安定して家賃を支払う証明ができる
- 個人信用情報にキズがない
- 家賃滞納歴・トラブル歴がない
- 態度・言葉づかいに問題がない
上記の内容をクリアすることができれば、審査に落ちてしまうことはほとんどないでしょう。
同棲の賃貸審査でよくいただく質問
同棲の賃貸審査でよくいただく質問として、
- 契約者はどちらがなれば良いか
- 続柄はどのように記載すべきか
上記2点が挙げられます。
それぞれ解説していきます。
契約者はどちらがなれば良いか
まずさっそく結論からお伝えしますと、
どちらが契約者になっても良いです。
ただ、賃貸審査では契約者の収入や勤め先・個人信用情報などを元に審査を行い、相手方の収入などは審査に考慮されないことがほとんどです。
そのため、収入が高く個人信用情報にキズがない方が契約者になられたほうが賃貸審査に通過しやすいです。
また、収入が低くても家賃補助が降りるケースもありますし、家賃の引き落としや振り込みは契約者名義となります。
この点にも注意しながら、どちらが契約者になるかしっかり話し合うのが良いです。
続柄はどのように記載すべきか
同棲にもさまざまなケースがあるかと思いますが、多くは結婚を前提とした同棲であることが多いと思います。
まだ婚約されていない場合、正式には「知人・友人」と書くことになりますが、この場合でも「婚約者」と記載してしまいましょう。
「婚約者」と続柄を記載することで不動産会社・オーナーの審査もスムーズになります。
同棲の賃貸審査に必要なもの
同棲の賃貸審査に必要な書類をまとめました。
- 身分証(入居者分)
- 印鑑
- 所得証明書(審査によって必要なケースあり)
基本的には身分証と印鑑があれば問題ありません。
また、審査内容によってその他の追加書類が必要となる可能性がありますのでご注意ください。
同棲の賃貸審査に掛かる日数
利用する保証会社や不動産会社によっても異なりますが、同棲の賃貸審査に掛かる日数はおおよそ2日~3日程です。
ただし、
- 申込書に不備がある
- 必要書類に不備がある
- 不動産会社の定休日をまたぐ
- 不動産会社や保証会社側が連絡をし忘れる
など…さまざまな理由で審査結果が遅れてしまう可能性もあります。
入居審査の結果が3日以上経っても出ない場合は一度担当スタッフに確認をしてみることをおすすめします。
また、入居審査に掛かる日数に関して詳しく解説している記事もございます。
よろしければ下記の記事も参考にご覧ください。
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まとめ
今回は同棲の賃貸審査について詳しく解説を致しました。
同棲の賃貸審査の場合、
「同棲解消による退去リスク」
を考慮されて同棲の入居を不可とする物件も存在します。
しかし、近年はそのような物件もかなり少なくなってきていますので、同棲の賃貸審査だからといって不安になる必要はありません。
皆様が賃貸審査に通過し、良いお引越しができることを祈っています。