近年は自営業・フリーランスとしてお勤めされている方も非常に多くなりました。
実際に自営業・フリーランスの方で、これから賃貸物件を借りたいとお考えの方もいらっしゃると思います。
しかし、賃貸の入居審査では、
自営業・フリーランスの賃貸審査は厳しい
のが現状です。
自営業・フリーランスの賃貸審査が厳しい理由は、
「一般的な会社員の方と比べて安定した収入を証明できない」
という点が大きな理由となっています。
ですが、自営業・フリーランスの方だからといって全く賃貸物件が借りられないということはありません。
特に近年は昔に比べて自営業・フリーランスの方でも入居審査に通過しやすくなっていると筆者は感じています。
今回はそんな「自営業・フリーランスの方」に絞った賃貸入居審査について、賃貸不動産会社に勤める筆者が詳しく解説をしていきます。
自営業・フリーランスの方の賃貸入居審査で、
チェックしておきたい6つのポイント
を中心にお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。
自営業・フリーランス賃貸審査6つのチェックポイント
自営業・フリーランスの方が賃貸の入居審査でチェックしておきたいポイントは下記の6つです。
- 自営業・フリーランス入居可能物件か
- 収入をしっかり証明できるか
- 収入に対して適した家賃か
- 個人信用情報にキズはないか
- 言葉づかいや態度に問題はないか
- 連帯保証人は大丈夫か
上記6つのポイントをチェックすることで、
- 賃貸の入居審査に通りやすくなる
- 入居審査に落ちても対処ができる
ようになります。
それでは6つのポイントをひとつずつ解説していきます。
①自営業・フリーランス入居可能物件か
まず一番重要なポイントは、
自営業・フリーランスの方が入居可能な物件かどうか
ということです。
賃貸物件の中にはオーナーや不動産会社の意向により、
「自営業・フリーランスの方はNG」
としている物件もございます。
このような物件の場合、賃貸の入居審査に落ちてしまうのではなく、そもそも入居審査を受けることができません。
近年ではこのような「自営業・フリーランスの方はNG」としている物件は少なくなっている印象ですが、それでもまだ散見されます。
ですので自営業・フリーランスの方の場合は、
まずは自営業・フリーランスでも入居可能な物件かどうか
ということを事前にしっかり確認するようにしましょう。
②収入をしっかり証明できるか
2つ目のチェックポイントは、
収入をしっかり証明できるかどうかです。
- 確定申告書の写し
- 課税証明書の写し
などでしっかりと収入があることを証明することが賃貸の入居審査では必須となります。
収入を証明することが難しい場合
まだ自営業・フリーランスとして歴が浅い方の場合、確定申告書や課税証明書で収入を証明することが難しい方もいらっしゃると思います。
そのような方の場合は、
残高証明書の提出(預貯金審査)
で入居審査に通過する方法もあります。
ただし、全ての不動産会社で預貯金審査が可能な訳ではありません。
預貯金審査を希望される場合は、事前に預貯金審査が可能な物件か確認しておくと良いでしょう。
③収入に対して適した家賃か
収入に対して適した家賃の物件を選択しているかどうかも、入居審査では大切です。
収入に対してあまりに高い家賃を選択してしまうと入居審査に落ちてしまう原因となります。
目安としては高くても月収の1/3以下の家賃の物件を選択するようにしましょう。
また、残高証明書の提出(預貯金審査)で審査を受ける場合、あまりに高すぎる家賃の物件を選択すると入居審査に落ちてしまうこともあります。
残高証明書の提出で審査を受ける場合、最低でも家賃1年分程の預貯金残高となる家賃の物件を選択すると良いです。
また、収入に対しての適正な家賃ついて詳しく解説している記事もございます。
下記の記事もぜひ参考にご覧ください。
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④個人信用情報にキズはないか
近年の賃貸契約では、連帯保証人の代わりに家賃保証会社に加入することが一般的です。
家賃保証会社には、クレジットカード会社などの信販会社が運営する「信販系の保証会社」があります。
信販系の保証会社の場合、
- クレジットカードの滞納歴
- 携帯代の滞納歴
- 自己破産歴 など
個人信用情報を元に審査を行います。
そのため上記のような個人信用情報にキズがある方の場合は高確率で審査に落ちてしまいます。
個人信用情報にキズがある方の場合は、信販系の保証会社を利用しない不動産会社の物件に切り替えたり、契約者名義を変更するなどの対処が必要です。
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家賃滞納歴がある方も注意
家賃保証会社の中には、
全国賃貸保証業協会(LICC)
と呼ばれる保証協会に加盟している保証会社もあります。
LICCに加盟している保証会社は、加盟している保証会社同士で家賃滞納歴などの情報を共有することができます。
LICCに加盟している保証会社一覧(LICCの公式サイトへ飛びます)
ですので、過去に家賃を滞納したことがある方の場合だと入居審査に落ちてしまうこともあります。
また、これから審査を受ける不動産会社の物件で過去に家賃滞納歴がある方も審査に落ちてしまう可能性が高いのでご注意ください。
⑤言葉づかいや態度に問題はないか
不動産会社に対しての言葉づかいや態度、身なりが悪い人は「入居後にトラブルを起こす人物」と判断されて入居審査に落ちてしまう可能性があります。
不動産会社に来店する時には言葉づかいや態度、身なりにはできる限り気を付けるようにしましょう。
また、反社会的勢力・犯罪歴・前科がある方なども入居審査に通過することができません。
⑥連帯保証人は大丈夫か
賃貸契約の内容や審査状況によっては、連帯保証人が必要なケースもあります。
連帯保証人が必要な賃貸契約の場合、連帯保証人の内容も審査の合否に大きく関わっていきます。
連帯保証人の方の収入が低かったり、お勤め状況などによっては連帯保証人が理由で入居審査がNGとなる場合もございます。
連帯保証人を立てる契約の場合は、できる限り収入の高い方にお願いすることで賃貸の入居審査に通過できる可能性が高くなります。
自営業・フリーランスの賃貸審査・契約に必要な書類
ここからは自営業・フリーランスの賃貸審査と賃貸契約で必要な書類を解説していきます。
★賃貸審査に必要なもの
- 身分証
- 印鑑
- 確定申告書や課税証明書写し
- 残高証明書(預貯金審査の場合)
上記でご説明したとおり、自営業・フリーランスの方の賃貸審査では収入を証明するために確定申告書や課税証明書の写しが必要となります。
また、預貯金審査の場合は残高証明書の提出が必要です。
★賃貸契約に必要なもの
- 印鑑
- 住民票(不動産会社による)
- 車検証写し(駐車場も契約する場合)
- 連帯保証人の実印(連帯保証人が必要な場合)
- 連帯保証人の印鑑証明書(連帯保証人が必要な場合)
賃貸契約では、住民票が必要となる不動産会社が多いです。
また、駐車場も契約する場合は車検証の写し、連帯保証人が必要な場合は保証人の実印と印鑑証明書が必要となります。
自営業・フリーランスの賃貸審査に掛かる日数
賃貸の入居審査に掛かる日数は契約する不動産会社や利用する保証会社によっても異なっていきます。
一般的に掛かる日数はおおよそ2日~3日程ですが、自営業・フリーランスの方の場合だと一般的な会社員の方に比べて必要な書類も異なるので3日~5日程は見ておいた方が良いでしょう。
また、
- 申込書に不備がある
- 必要書類に不備がある
- 不動産会社の定休日をまたぐ
- 不動産会社や保証会社側が連絡をし忘れる
など…さまざまな理由で審査結果が遅れてしまう可能性もあります。
申込の不備や必要書類の不備がある場合は、早急に対応するようにしましょう。
入居審査の結果が5日以上経っても出ない場合は一度担当スタッフに確認をしてみることをおすすめします。
また、入居審査に掛かる日数に関して詳しく解説している記事もございます。
よろしければ下記の記事も参考にご覧ください。
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まとめ
今回は自営業・フリーランスの方の賃貸審査について詳しく解説を致しました。
自営業・フリーランスの方の賃貸審査は一般的な会社員の方の賃貸審査と比べると審査が厳しくなります。
しかし近年は自営業・フリーランスの方も多くなり、審査基準も年々ゆるくなってきている印象です。
ぜひこの記事を参考に賃貸の入居審査に通過していただけましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
あなたが入居審査に通過し、良いお引越しができることを祈っています。