家賃保証会社の数は100社以上あると言われています。
1社1社で審査基準が異なり、
審査が甘い家賃保証会社と審査が厳しい家賃保証会社
それぞれ分けることができます。
家賃保証会社の審査が甘いのか・厳しいのかどうかの基準は、ある程度はっきりとした基準で分けることができます。
そこで今回は賃貸不動産会社に勤める筆者が、審査が甘い家賃保証会社と審査が厳しい家賃保証会社について詳しく解説をしていきます。
また、よく利用されている家賃保証会社の中で、
- 審査が甘い家賃保証会社5社
- 審査が厳しい家賃保証会社5社
それぞれご紹介いたします。
家賃保証会社とは?
ご存知の方も多いと思いますが、まずは家賃保証会社についてかんたんに解説をさせていただきます。
家賃保証会社とは、契約者が家賃を滞納してしまった時に代わりに家賃を払ってくれる会社で、オーナーに対する家賃保証の会社となります。
近年の賃貸の入居審査は家賃保証会社を利用することが一般的で、全体の9割近くが家賃保証会社を利用する賃貸契約となっています。
賃貸の入居審査は、
- 家賃保証会社の審査
- 不動産会社の審査
- オーナーの審査
3つの審査が行われますが、最近は家賃保証会社の審査の比重が大きくなっており、
家賃保証会社の審査OK=不動産会社・オーナー審査もOK
となることがほとんどです。
つまり審査が甘い家賃保証会社を利用する物件であれば、賃貸の入居審査に高確率で通過できるということになります。
反対に、賃貸の入居審査に落ちた場合のほとんどの理由は家賃保証会社にあるということにもなります。
<関連記事>
賃貸の入居審査に落ちた…その多くの理由は家賃保証会社にあり!
審査が甘い家賃保証会社
それでは審査が甘い家賃保証会社とはいったいどのような家賃保証会社となるのか。
この点を詳しく解説させていただくために、家賃保証会社は大きく2つに分けることができる点を知っていただく必要があります。
- 信販系の保証会社
- 独立系の保証会社
信販系の保証会社とはクレジットカードなどの信販会社が運営する保証会社のことを言います。
また、信販系の保証会社ではないその他の保証会社を一括りに「独立系の保証会社」と呼びます。
そして審査が甘いとされる家賃保証会社はこの2つのうち「独立系の保証会社」に分類される家賃保証会社となります。
独立系の家賃保証会社の審査が甘い理由
独立系の家賃保証会社の審査が甘い理由は下記の2つとなります。
- 個人信用情報を確認しない
- 独自の審査基準
独立系の保証会社では個人信用情報を確認しません。
クレジットカードの滞納歴や自己破産歴がある方など、個人信用情報にキズがあり賃貸の入居審査に不安を感じている方もいらっしゃると思います。
しかし、独立系の保証会社であれば個人信用情報にキズがある方でも全く審査結果に悪影響が出ることはありません。
この点が特に独立系の保証会社の審査が甘いと言われる大きな理由です。
さらに独立系の保証会社は独自の審査基準のみで審査が行われる家賃保証会社がほとんどです。
過去に家賃滞納トラブルなどを起こしていても、情報が共有されているケースが少なく審査に悪影響が出てしまうことが少ないのです。
全国賃貸保証業協会(LICC)に加盟している家賃保証会社に注意
独立系の保証会社の中には全国賃貸保証業協会(LICC)に加盟している家賃保証会社も存在します。
LICCに加盟している家賃保証会社は、LICCに加盟している家賃保証会社同士で家賃滞納歴などを共有しています。
ですので過去にLICCの保証会社で滞納歴があり、今回利用する保証会社もLICCに加盟している保証会社だと審査に落ちてしまう可能性があります。
LICCに加盟している家賃保証会社で有名な家賃保証会社を挙げますと、
- 全保連
- ジェイリース
- エルズサポート
このあたりが有名な家賃保証会社です。
現在LICCに加盟している家賃保証会社は13社あり、下記の公式サイトにて確認することができます。
LICCに加盟している保証会社一覧(LICCの公式サイトへ飛びます)
過去に家賃滞納歴がある方はLICCに加盟している家賃保証会社に注意しておいたほうが良いでしょう。
賃貸保証機構(LGO)同士ではあまり情報共有されない
LICCと似たような形で賃貸保証機構(LGO)という保証協会もあります。
しかしLICCのようにLGOでは加盟している家賃保証会社同士でほとんど情報共有されることはないようです。
この点から、LICCに加盟している独立系の保証会社よりも、LGOに加盟している独立系の保証会社の方が審査が甘い家賃保証会社と言えます。
LGOに加盟している家賃保証会社には売上高1位の日本セーフティーや、高い審査承認率を誇っているフォーシーズ、さらには大東建託のグループ会社のハウスリーブなどが加盟しています。
LICCにもLGOにも加盟していない家賃保証会社も多い
また、LICCやLGOに加盟していない家賃保証会社も多いです。
そのような家賃保証会社は比較的マイナーな家賃保証会社であることが多いですが、家賃保証会社のパイオニア企業の日本賃貸保証(JID)はLICCにもLGOにも加盟していない家賃保証会社となります。
その他の家賃保証会社と一切の情報共有がないため、LICCにもLGOにも加盟していない家賃保証会社は審査が甘い家賃保証会社であると言えます。
審査が甘い家賃保証会社5社紹介
以上を踏まえて、審査が甘い家賃保証会社を5社ご紹介させていただきます。
- フォーシーズ
- 日本セーフティー
- Casa
- 日本賃貸保証(JID)
- ジェイリース
一応、上から順に筆者が思う審査が甘い家賃保証会社順となっています。
特に1位のフォーシーズは審査承認率98%以上となっていますので、ほとんどの方が審査に通過できるはずです。
その他の4社も正式な数値はありませんが、審査通過率は9割を超えるのではないかと思います。
独立系の保証会社の中でも特に審査が甘く有名な家賃保証会社ですので、上記5社は覚えておいて損はないでしょう。
審査が厳しい家賃保証会社
続いては審査が厳しい家賃保証会社です。
審査が厳しい家賃保証会社はズバリ「信販系の保証会社」です。
信販系の保証会社はクレジットカード会社などが運営する家賃保証会社ですので、おもに個人信用情報を元に審査を行います。
そのため、個人信用情報を確認しない独立系の保証会社と比べて、審査がかなり厳しくなります。
個人信用情報にキズがある方はほぼ審査に落ちる
- クレジットカードの滞納歴
- 携帯代の滞納歴
- 自己破産歴
など…個人信用情報にキズがある方の場合はほぼ信販系の保証会社の審査に落ちてしまいます。
ですので、個人信用情報にキズがある方の場合は、信販系の保証会社を避けて独立系の保証会社を利用する物件で入居審査を受けるべきと言えます。
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【入居審査落ち確定!?】クレジットカードの滞納と賃貸審査の関係
審査が厳しい家賃保証会社5社紹介
- オリコフォレントインシュア
- アプラス
- ジャックス
- エポス
- ライフあんしん保証
信販系の保証会社は全て審査が厳しいですが、有名な信販系の保証会社をご紹介致しました。
どの保証会社もクレジットカードで有名ですのでご存知の方も多いと思います。
個人信用情報にキズがある方は上記の保証会社を避けて入居審査を受けることが無難です。
入居希望者は家賃保証会社を指定できない
ここまで審査が甘い家賃保証会社と厳しい家賃保証会社をご紹介してきました。
最後にお伝えしたいことは、
入居希望者は家賃保証会社を指定することができない
という点です。
ですので、たとえば入居したい希望物件の家賃保証会社の審査を、審査が甘いフォーシーズで指定して審査をすることができません。
家賃保証会社の審査は、物件を管理する不動産会社やオーナーによって指定された家賃保証会社の審査を受けることになります。
そのため、物件を管理する不動産会社が信販系の保証会社を利用する不動産会社の場合、その指定された信販系の保証会社で審査を受けなければいけないのです。
また、一般の方が物件の募集条件を見ただけで、どこの家賃保証会社を利用しているのかを知りえるのは非常に困難です。
そのため、信販系の保証会社を避けて審査を受けたい場合、担当の営業マンに独立系の保証会社(審査が甘い保証会社)に絞って物件を紹介してもらうなどの対処が必要となります。
まとめ
今回は審査が甘い家賃保証会社と審査が厳しい家賃保証会社について詳しく解説を致しました。
家賃保証会社の審査が厳しいかどうかは、
独立系の保証会社であるか信販系の保証会社であるか
によって大きく異なります。
個人信用情報にキズがある方の場合、信販系の保証会社の審査に通過することは困難となります。
担当の営業マンに事前に「信販系の保証会社を避けたい」と伝えることでスムーズに入居審査を通過することができるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたが入居審査に通過し、良いお引越しができることを祈っています。